先日のRSGT2019の3日目に開催されたOSTにて、基調講演で来てくれていたクリス・ルーシャンに #NoEstimates について少し話を聞いてみたので、それのザックリとしたメモとして書き残しておく。
自分が途中から参加したテーブルのテーマは「見積もりをすることのメリット」だった。 自分はスタッフ業で聞けなかったのだけど、どうやらクリスは基調講演で、見積もりすることのデメリットについて語り、#NoEstimates をやっているという話をしたようだ*1。そこで、このテーブルでは、見積もりすることのデメリットだけではなく、メリットについても取り上げ、見積もりの可否について議論していた*2。
そこにクリスが覗きに来てくれたので、ちょっと話を聞いてみた。 超意訳になるのだけれど、そこはご容赦いただきたい。
さとう(以下、さ): マイルストーンとかロードマップみたいな長期間の計画って持ってるの?
クリス(以下、ク): 昔は持ってたよ。でも、あれはいろいろと問題を起こす。
さ: (わかるー)プロダクトバックログアイテムが大きい時とかって、どうしてるの?
ク: それは小さく分解する。すぐに出せるようなくらいに小さくするんだ。ソフトウェアの80%は使われなくて、20%しか使われないって言われてるでしょ?その20%に近づけるようにするのさ。
さ: お客さんがバカでかいものが欲しいって言ってきたら、どうするの?
ク: プロダクトオーナーがお客さんに説明するんだ。「これだと実現できないし、開発チームが苦しむ。だから、小さく分解して、こういう順で進めたい」って。
自分はこのクリスとの立ち話で、NoEstimates は見積もりをしないのではなく、見積もりをしなくても問題の無い、むしろコストに感じる状態に至ったのだな、と思いました。
少なくとも、
- 小さく分解して、それをすぐにリリースできるような開発環境
- プロダクトオーナーが開発チームの状況を踏まえた上でお客さんに説明にいける
- そして、それを理解できるお客さん*3がいる
という環境が必要なのかなー